学習障害のある子供たちは、実は同時に発達障害を抱えているケースが多いです。学習障害だけに悩む子供たちはむしろ少数派であり、どちらかと言えば先天的な発達障害の影響によって、一般的な生徒に比べて学力が低くなりやすいです。
発達障害を抱える子供たちは落ち着きがなかったり、注意散漫で教師の話を長時間聞くことが困難です。また、個性的な表現をしたり、感受性が豊かだったりと、小学校低学年のクラスでは良いも悪いも目立ちやすい特性があります。

学力自体はむしろほかの生徒よりいいにもかかわらず、協調性がないからという理由で発達障害の児童がクラス内でいじめ被害に遭い、不登校になる事案は多いです。長期間にわたり不登校になると、その分だけ学習する機会を失うことになります。小学校低学年の範囲であれば、自宅で親などが家庭教師の代わりに指導すれば学習障害にはなり辛いでしょう。
ただし、義務教育の中でも小学校高学年から中学校になれば、授業の範囲や情報のレベルが高くなります。長期間不登校になった発達障害の子供たちはクラスに馴染みにくく、頑張って登校しても長いブランクの影響で、授業内容が全く分からず学習障害に至りやすいのです。

発達障害の子供たちは特定の科目で高い成績を取ることが多く、反面苦手な科目は欠点に近い成績ばかりとなります。保護者や担任教諭の目からすると、学習障害を抱えているとは見えず、本人が選り好みをしている、もしくは単純に勉強を怠けている、と解釈されやすいのが実情です。